日本釀造協會雜誌
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蠶蛹麹より醤油類似調味液製造に就て
松本 憲次上野 喜作
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1943 年 38 巻 6 号 p. 362-367

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抄録

一、蠶蛹の脱臭を目的として製麹する際菜種粕、落花生粕及桑葉を使用した。而して此等物質に對する撒水量を試驗決定した。溶劑抽出落花生粕の使用麹は蠶蛹の脱臭が出來たが、麹菌の繁殖は充分とは云はれない。菜種粕も同様効果があり唯だ締りない麹となる。桑葉は葉の特有香が現はれた。
一、蠶蛹麹製浩の誘導加工物が硫酸添加が繁殖可良に見られたが、麹の消化では燐酸ソーダが分解がよく硫酸は不良である。
一、蠶蛹麹の消化適温は四五度で食鹽は可なり影響を及ぼし%の増す程悪しくなる。腐敗一五%でも防止出來ない。
二〇%食鹽水中では安全である。一-一五%までは一、二日間で腐敗する。
一、生蠶蛹を使用して蛹體肉質を加水分解しキチン質部は製麹し且つ生蠶蛹の水溶性物を仕込水に使用して醤油類似調味料を製造した。
一、前記醤油類似調味液の榮養的試驗として麹菌及酵母の繁殖状態を檢したが前者には餘り影響を認めないが酵母は市販醤油及アミノ酸液より榮養價値が高いことを實證した。

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