日本釀造協會雜誌
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甘藷使用味噌製造試驗に就て
松本 憲次
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1946 年 41 巻 1-2 号 p. 19-25

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抄録

一、切干甘藷麹を米麥麹代用に使用する場合は餘り多量使用すると酒精醗酵が起り易いから適當量は大豆に對し五割内外で止めるのが品質を損傷しない。
一、豆麹を切干甘藷麹と併用して味噌を製造する場合は豆麹三割と甘藷麹五割位加用しても差支ない様で唯だ干甘藷を混捏して糊状にして混合すると酒精醗酵し易しいから注意を要する。
一、甘藷を貯藏するに蒸大豆、切干甘藷麹等を夫々配合して貯藏したが。甘藷麹が入ると酒精醗酵が起り易い。蒸大豆と生甘藷の蒸したものを既製味噌に混合すると蒸大豆の爲め若かくつて宜敷しくない。
一、甘藷莖葉使用の麹製造に當り、組織中外皮部分が麹菌が粗鬆に繁殖したが繊維の部分は相當に堅い、製麹經過からすれば力の弱い麹が出來た様である。

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