日本釀造協會雜誌
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四段掛清酒釀造比較試驗
伊藤 恭五郎川石 純作葛西 慶作
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45 巻 (1950) 5 号 p. 39-42

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抄録

(1) 酒精添加の増量を圖らんとする目的で行なはれている四段掛に就て粳, 糯, 甘酒, 味淋, 酒母, 麹を使用しその品位酒化率, 溷濁性を比較檢討した。
(2) 原醪總米に對し一割の四段を掛けたのであるが, 酒母, 甘酒使用のものを除いてはその品質に大差なく粳使用のもの稍他より優れていた。酒母使用のクド味, 甘酒の押味不足は目立つ缺陥である。
(3) 原料米の酒化率即米の效用率から比較して, 本試驗では味淋式 (乳酸添加速釀味淋) のものが最も良く, 次いで糯, 甘酒で殆んど差なく酒母はそれに次ぎ粳, 麹は最低位であつた。
(4) 四段酒は從來兎角蛋白溷濁, 火持の點で普通三段仕込のものより弱性であるとして懸念されて來た。本試驗では之等四段掛酒精添加酒を普通酒と比較するに糯, 甘酒, 酒母は稍溷濁性大なる傾向を示したが他は殆んど差異を認められなかつた。殊に味淋式のものは豫期に反して溷濁性の少いことを示した。
品位, 酒化率, 溷濁性等を總じて本試驗結果に於ては味淋式四段のものが成績良好なることを示した。

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