日本釀造協會雜誌
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島嶼に於ける酒造用水 I 佐渡
山田 正一大沢 美弘藤井 竜二
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1952 年 47 巻 12 号 p. 538-536

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抄録

1. 島撰醸造用水の例として新潟県佐渡郡の酒造家13場の井水. 河水の分析を行つた。同時に相川観光ホテル, 小木町附近の井水も調べた。
2. 此の島にも加茂村, 両津町, 金沢村, 羽茂村, 赤泊村等には良軟水がある。
3. 河原田町, 真野村の水はクロル、80~100mg近く良水とは云い難い。
4. 沢根村, 金泉村の水もクロルが多く海水の影響を受けているように考えられる。
5. 相川町海岸地方の水はクロル頗る多く飲用に堪えぬ程度のものである。山地よりの湧水に良好なものがあるから精製により使用し得られる見込がある。
6. 小木町の佐藤勘之助井水は以前酒造用良水とされたと云うがその兆を認め難い。此の水と相川観光ホテルの水に多量 (100万労の3) の亜硝駿を検出し得られるのは珍らしい事実である。

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