日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
Print ISSN : 0369-416X
ISSN-L : 0369-416X
醤油の色澤に就て (第2報)
入江 利夫山崎 何恵
著者情報
ジャーナル フリー

1954 年 49 巻 1 号 p. 30-27

詳細
抄録

製成醤油, 各種諸味搾汁等を約1ケ年間瓶詰貯蔵をなした時の色調の変化をPulfurich Stufenphotometerを用いて測定した。その結果,
1) 市販瓶詰醤油は約2倍に濃色化し, 且つ色調は次第に深色的になる。
2) 製成醤油は火入直後やや急速に濃色化する。又之を保温貯蔵する場合, 温度の高い方が濃色化の速度が大であるが, 保温を中止しても, それ迄の着色度に関係なく引続き新たに置かれた環境の温度に即して, 濃色化が進行する。
3) 新式2号諸味搾汁, アミノ酸液等化学醤油系統のものは, 一般に色度及び色調の変化が大きく, 醸造諸味特に堆積諸味や古諸味は貯蔵に対して, その色調が比較的に安定であつた。生揚と火入品との色調変化に於ける差は殆んど認められなかつた。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本醸造協会
前の記事 次の記事
feedback
Top