1959 年 54 巻 12 号 p. 902-899
(1) 酒精好適米5種類につき精白度とP, K, Mg, Ca, Fe, Mn及びCu含量との関係を調べた。
(2) 各金属元素の含量は精白度が高くなるにつれて急激に減少するが, その度合は金属元素の種類によつて若干相違した。即ち, Mg>Ca>P>K≅Fe>Mn>Cuの順であつた。
(3) 各金属元素の灰分量に対する比率を求めると, Caは精白の如何に拘らずほぼ一定の値を示したが, Mgは精白に比例して僅かに減少し, 他の金属元素は僅かに増加の傾向を示した。
終りに原料米の調製に当り御尽力願つた岡山県農業試験場長鋳方末彦氏, 同場作物研究室主任定兼猛氏 (現同場津山分場長) 及び三宅秀雄氏, 同場農芸化学研究室主任久保田収治氏及び大森正氏に謹んで感謝の意を表する。