日本釀造協會雜誌
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清酒醸造の酸化還元電位に関する研究
(第1報) 酸化還元電位と混濁性について
竹田 正久塚原 寅次
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1960 年 55 巻 1 号 p. 54-51

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抄録

1.清酒の酸化還元電位と白ボケとの関係について検討し, 同時に “荒走” と “責” の白ボヶについて死較した。
2.I. T. T.値の高い清酒程澄明である。
3.rHと白ボケとの関係は見られない。
4.増醸酒は澄明であり普通酒よりI. T. T. 値は高い。
5.増醸酒のpH値は低い傾向が見られる。これはコハク酸乳酸の添加量の影響と思われる。
6.“荒走” と “責” を比較した場合,
a.白ボケの著しい相違は見られない。
b.日本酒度ば “荒走” より “責” の方が比重が大きい。
c.アミノ酸, 全窒素とも “責” の方が多い。
d.酸の相違はない。
終りにのぞみ, 酸化還元電位の測定法を賜つた, 三楽酒造の宮地昇氏, 柏原健二氏, 並びに混濁の測定法を御教示下さいました, 醸造試験所の秋山裕一氏に深謝いたします。
また, 本実験に御協力下さいました, 後藤宗敏氏, 日山浩一氏, 池原好子氏並びに竹田酒造の各位に感謝いたします。

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