日本釀造協會雜誌
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清酒中のペプチドの意義について
田島 修富金原 孝
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1969 年 64 巻 8 号 p. 739-743

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抄録

清酒中のペプチドの呈味上の効果を知る目的で本研究を行なった。まず, 清酒をイオン交換樹脂処理によって酸と糖の区分, 塩基性アミノ酸および無機塩を含む区分, アミノ酸とペプチドを含む区分の3区分に分別し, 次いでアミノ酸およびペプチド区分はSephadex G-25によるゲル濾過法でアミノ酸区分とペプチド区分に分別した。
得られた各区分の緩衝能, 清酒度および粘度を測定・比較し, また各区分を順次添加した酒を作りペプチドの呈味効果を検討した。その結果, ペプチド区分はpH6.0-9.0の緩衝能を増すこと, 呈味的には酒の“丸味”や“ふくらみ”を増すことが認められ, 他方, 清酒中に存在するような量ではペプチドは清酒度や粘度には殆んど影響しないことが認められた。
従って, ペプチドは緩衝能の面ではpH6.0-9.0の緩衝能を形成し, 呈味的には酒質に“ふくらみ”や“丸味”を与える重要な成分であろうと推察した。

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