65 巻 (1970) 4 号 p. 299-302
たいめいけん主人茂出木氏は17才くらいからたいめいけん本店に奉公したフランス料理人である。初代の旦那は明治16年6月3日, 隅田川に海軍のボートレースと水雷火の試験が行なわれた時, 明治天皇にブドウ酒を注ぎ, 2杯目には足がどうしても前に進まなかったという話をきいたことがある。それ以来約40何年料理一筋に暮している氏の文のなかには, 料理に対する鋭い感覚を伺い知ることができる。今回は特にフランス料理としょう油という題目を選びテレビに講習にお忙しいなかを貴重な一文を草していただいたわけである。