1971 年 66 巻 7 号 p. 720-722
I今回は大豆代替原料として銀杏を, 米の代替原料として椎の実を, 夫々全量並びに半量使用する「ほまれ白味噌」の試験を行った。
II銀杏の場合は鶯色とも云える黄青色で, しかも銀杏特有の香味があるので, 大豆代替原料には不適当である。椎の実の場合は香味はそれほど悪くないが, 鼠色を呈するので色沢に難点がある。これも米の代替原料としては不合格である。
III然し原料処理を一層工夫し, 更に配合割合を考慮するならば, 救荒味噌原料として充分価値があると思う。
尤も銀杏, 椎の実とも, それ自体で食用に供するのが自然の掟かもしれない。