日本釀造協會雜誌
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清酒製造における廃水の処理について (第4報)
洗米水の有効な凝集, 脱水法の検討
吉沢 淑石川 雄章有根元 文雄加藤 寛野白 喜久雄
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1972 年 67 巻 5 号 p. 457-461

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抄録

1.種々の有機凝集剤を用いて洗米水の凝集処理を行なったが, PAC処理よりもその効果は劣った。
2.これら凝集剤とPACとの併用による凝集実験の結果, フロックの大きさ, 沈降速度などの点でラコフロックなど数点が優れた効果を示した。
3.濾過比抵抗を測定することにより, 生成したスラッジの脱水性を比較し, PAC-アコフロック212併用が優れていることを認めた。これらの濾過比抵抗は清酒もろみのそれよりはるかに低く, 濾過し易く, 又, 圧縮性スラッジであることが確かめられた。
4.PAC-アコフロック212等の併用凝集, スラッジの脱水処理の簡便法を提案した。スラッジ, ケーキは冬期, 外気温で約1週間は保存可能と思われる。

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