抄録
食品とニオイの関連性については今さら云々するまでもないが, 醸造の分野におけるニオイの研究は, 主にニオイ物質の解明に重点がおかれている。そこで本稿では視線をガラリと変えて, ニオイを感じる主体, すなわち嗅覚の側から最新の解説をお願いした。
筆者は, わが国の嗅覚生理の領域における指導者的立場にあリ, 現在群馬大学医学部の生理挙教授として御活躍中である。特に最近, 悪臭公害防止法による規制基準の作成にあたって委員長として貢献され, また日本人の嗅覚力測定のために, 全国各大学耳鼻科の研究活動をとりまとめるという大変な労をとられている最中である。