1977 年 72 巻 11 号 p. 797-800
赤ブドウ酒製造時の膠発酵後に回収した各種ブドウ種子のモデルワインによる浸漬条件がポリフェノールの溶出に及ぼす影響について検討した。
1. ブドウ品種別のブドウ種子100粒重はマスカットベーリーA (MBA)>甲州 (K)>カベルネ・フラン (CF)>カベルネ・ソービニヨン (CS) の順であった。
2. 総ポリフェノールの溶出量はブドウ種子の品種別による較差が大きく, CF>CS>MBA≅Kの順であった。
3. 総ポリフェノールの溶出量は, 長期間浸漬, 高温度処理によって顕著に多く, アルコールとSO2濃度の影響は小さかった。