日本釀造協會雜誌
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減圧蒸留機を使用した本格焼酎の試作
工藤 哲三浜川 悟中山 貫三日高 輝夫
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1979 年 74 巻 7 号 p. 484-486

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抄録

減圧蒸留機による本格焼酎の試作をおこない, 次のような結果をえた。
蒸留が低温, 減圧状態でおこなわれるために, 蒸留直後でも, 留出液のガス臭が少く, ピリピリした刺激的香味もなく, 成分的にも, アセトアルデヒド, フルフラール, 高級脂肪酸エチルエステル等が吹込み式に比較して少なかった。官能評価においては, 原料のもつ特有の香りが製品に移行しやすい傾向を示し, 酒質はすっきりとしたものになった。なお, 運転上の問題として, 米製もろみのように粘度の小さなもろみとことなり, 粘度の大きな甘藷もろみについては加熱方法についてさらに検討が必要であろうと考える。
終りに臨み, 本報告をまとめるにあたり有益な御助言, 御指導をいただいた国税庁醸造試験所菅間誠之助第四研究室長, 西谷尚道主任研究員に深謝の意を表します。官能審査に御協力いただいた宮崎県本格焼酎懇話会の方々に厚く御礼申し上げます。

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