日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
Print ISSN : 0369-416X
ISSN-L : 0369-416X
粒の構造と消化に関する研究 (第9報)
胚乳細胞壁区分の性質について
吉沢 淑百瀬 洋夫蓮尾 徹夫
著者情報
ジャーナル フリー

1980 年 75 巻 5 号 p. 428-431

詳細
抄録

消化性の異なる4品種より胚乳細胞壁区分を得て若干の性質を調べ, 次の結果を得た。
1.α-アミラーゼ処理までの段階で得られた胚乳細胞壁区分は白米重量の4.5~6.0%であり, 粗タンパク含量が83.6~86.3と著しく高く, 白米中の粗タンパクの約85%を含む。
2.精製した胚乳細胞壁区分は90.4~96.5%の多糖類を含み, その33.7~46.4%がα-セルロース, 48.6~63.3%がヘミセルロースで, 消化性の悪い品種ではヘミセルロースが多い傾向がみられる。
3.ヘミセルロースを構成する主要な糖はキシロース及びアラピノースで, そのモル比は約3: 2である。
4.タンパク質顆粒を付着している胚乳細胞壁区分には20mM乳酸緩衝液中でα-アミラーゼの著しい吸着が認められるが, 精製した胚乳細胞壁にはα-アミラーゼの吸着は認められない。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本醸造協会
前の記事 次の記事
feedback
Top