日本釀造協會雜誌
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味噌と病原細菌
食品衛生面からみた菌学的安全性
窪田 譲伊藤 公雄望月 務
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1981 年 76 巻 12 号 p. 821-826

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抄録

昔から味噌によって起きた食中毒事故の報告はなく, この面から安全な食品として高く評価され親しまれてきたが, 最近消費者の嗜好が多様化したこと, また保建上のことなどから味噌の食塩濃度が低くなる傾向にあるために, 一部の人々の間から味噌の菌学的安全性について心配する声は聞くようになった。食塩が安全匪保持のために果たしている意義は大きいとはいえ, 食塩によることが総べてではなく他に抑制因子の存在することが考えられるので検討した結果, 水素イオン濃度 (pH), 生成アルコール (量), 水分活性値 (Aw)の3事項が重要な鍵を握り, 単独か, また一部か全部が組合わされて, 衛生細菌の増殖抑制に働くものであって更にこれらに食塩が加わればその濃度に比例して抑制力が増強されることが明らかになった。稿を終るにあたり所員の皆様のご援助に感謝します。

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