日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
Print ISSN : 0369-416X
ISSN-L : 0369-416X
味醂の煮切に関する研究 (第9報)
煮切の生成機構について
山下 勝大橋 徳昭前田 和清
著者情報
ジャーナル フリー

1981 年 76 巻 12 号 p. 838-842

詳細
抄録

味醂の仕込条件と煮切生成, 味醂成分との関係を調べ, 次のような煮切生成機構を推定した。味醂仕込みが行われると, アルコールという防腐剤の存在下で, アミラーゼが糯米の澱粉に作用して溶解作用が行われる。この澱粉の溶解が十分に行われると内部の蛋白主としてグロブリン, オリゼニンが露出してくる。この蛋白に中性およびアルカリ性プロテアーゼが作用し, 蛋白の部分分解物ができる。醪日数が経過して, 味醂中の糖濃度, 塩濃度が十分になるとこの蛋白の部分分解物が味醂中に溶解してくる。この推定機構をたしかめるために, 塩類, 糖添加煮切生成試験, 煮切混濁の生塩類, 糖による再溶解試験, アミラーゼ, 中性プロテアーゼ, 塩類, 糯米, アルコールを用いて煮切生成試験を行った。その試果推定機構がまちがいないことを確認した。

著者関連情報
© 公益財団法人 日本醸造協会
前の記事 次の記事
feedback
Top