日本釀造協會雜誌
Online ISSN : 2186-4004
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味噌熟成中の酵母と乳酸菌に関する研究
小泉 幸道羽鳥 久志柳田 藤治伊藤 明徳山口 元之
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1981 年 76 巻 3 号 p. 206-210

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抄録

酵母と乳酸菌の添加割合を変えた時の菌の増殖に及ぼす影響を, 液体培地と味噌醸造において検討し, 同時に成分の変化についても調べた。
1. 液体培地と味噌醸造においては, 初発菌数に関係なく, 始めに乳酸菌の増殖が著しかった。また初発乳酸菌数が多い程, pH下降も早く, maximum stateに達する日数も早かった。
2. 味噌醸造において, 熟成初期にアルコールが急激に生成されると, 乳酸菌の増殖はみられなかった。
3. 味噌醸造における遊離アミノ酸については, 菌数の添加割合に関係なく全体的に増加し, 特にLys・Arg・Glu・Leuが多く生成された。
4. 味噌醸造における有機酸と色の冴えについては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 含量も多く冴えもよかったが, 乳酸菌の増殖が緩慢な場合は有機酸の変化はみられなかった。
5. 官能試験においては, 乳酸菌の添加割合が多い程, 塩馴れ, 味のしまりが良かったが, やや酸味が強く感じられた。

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