日本釀造協會雜誌
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米以外の穀類を用いる清酒醸造
パフ穀類による酒類醸造 (第2報)
高橋 康次郎永井 英雄曽我 浩吉沢 淑
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キーワード: 穀類, パフ化, 清酒
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1986 年 81 巻 1 号 p. 54-58

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抄録

米以外の穀類の中で大量に入手可能な大麦, コーングリッツ及びコーンスターチ等を用いて消化性及び小仕込試験を行い次の結果を得た。
1) 白米 (75%精白) に比べ, 大麦, 裸麦及びコーングリッツ等の穀類中の粗蛋白質, Fe, K, Mg, P及びその他の無機塩がいずれも多かった。一方, 粒状のα化コーンスターチでは, Fe, Na及びCaが多くMgがほぼ同量であったが, 粗蛋白質及びその他の無機塩はいずれも少なかった。
2) 通常のこしきにより蒸きょうした試料と瞬間連続膨化装置によりパフ化した試料の消化性を比較した結果, パフ化した試料が消化性にすぐれ, 特にコーングリッツやコーンスターチ等の粉体試料で大きな差が認められた。
3) 小仕込試験によるアルコールの生成経過は, 白米に比べ大麦, パフ化なーングリッッで著しく早く, 粉状パフ化コーンスターチではやや遅いか同じ程度であった。
4) 製成酒は, 白米に比べ, いずれも滴定酸度がやや低く, アミノ酸度が白米の25~50%と著しく低く, Feが多く着色度が大きいという特徴がみられた.
5) 酒質は, 白米に比べいずれも, 味が淡麗で軽く, やや押し味に欠け, エステル香が低く, 大麦では更に特有の香りが認められた。

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