日本醸造協会誌
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大豆素材の発酵による高付加価値化
武部 実
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2006 年 101 巻 1 号 p. 10-16

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抄録

古くから, わが国には大豆を素材にした伝統食品が多く, 体に良いと言うことは, 誰もが当り前のように感じているが, 米国では1990年代になってはじめて大豆が健康に良いと認識されるようになり, 大豆の蛋白質やイソフラボンが高く評価され, サプリメントなどに取り入れられている。著者は, 麹菌の発酵で得られる抗酸化性に着目され, 大豆に麹菌を利用した抗酸化性の機能性食品, 大豆胚芽を原料とした効率的なアグリコン型イソフラボンの生成方法を開発された。また, 大豆発酵食品のなかでも, 味噌はメラノイジンの抗酸化性, 植物性乳酸菌の免疫賦活機能など多くの優れた機能性を有することを明らかにされた。これらについて, 詳細に解説, 紹介いただいた。

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