2003 年 98 巻 6 号 p. 392-397
酒は百薬の長と言われる所以が科学的に徐々に明らかになってきている。これまで酒類を致酔飲料や嗜好飲料として見てきた多くの酒類関係者にとって, 健康という新しい分野に進出するための基礎固めということができる。筆者は日本人の死因のトップとも考えられる血栓症の予防のために線溶酵素の研究に携わっておられる。本稿は血栓症の医学的知見並びに本格焼酎の血栓溶解作用について平易に解説されており, 本格焼酎関係者のみならず多くの酒類関係者に貴重な情報を提供している。