熱傷
Online ISSN : 2435-1571
Print ISSN : 0285-113X
症例
エアゾール噴霧剤に関連した熱傷患者の検討
権田 綾子四ッ栁 高敏山下 建上遠野 なほ原田 二郎宮林 亜沙子大沼 眞廣北田 文華加藤 慎二濵本 有祐須貝 明日香
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2021 年 47 巻 3 号 p. 105-109

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抄録
 エアゾール噴霧剤は, 消臭スプレー, ヘアスプレー, 制汗剤などの化粧品, 医薬品, 洗浄用品, 防水スプレー, 殺虫剤など, 数多くの製品が販売されており, 日常生活において高頻度にさまざまな場面で使用されている. しかし, これらの製品の多くには噴射剤として可燃ガスが用いられており, 引火, 爆発による事故がしばしば生じていることについては社会的には意外と知られていない. 過去10年間に当科で治療を行った熱傷患者においても, エアゾール噴霧剤の噴霧後に熱を発生する家電製品から引火, 爆発したことによる熱傷が5例あった. さらに, そのうち発火源が給湯器であったものが4例と多いことは注目すべきである. 当科での症例はいずれも軽症~中等症であったが, 国内外で重症例・死亡例の報告が散見され, 近年エアゾール噴霧剤の廃棄に伴う大規模な爆発事故も生じていることから, 引火, 爆発の危険性について積極的な啓発活動の必要性があるものと考えられた.
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© 2021 一般社団法人 日本熱傷学会
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