脈管学
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症例報告
透析用内シャント造設後の中心静脈狭窄による静脈高血圧症のため片側の胸水貯留と上肢浮腫を呈した1例
中村 政宏米倉 孝治菅野 範英
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ジャーナル オープンアクセス

2018 年 58 巻 8 号 p. 137-140

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抄録

透析シャント静脈高血圧により片側の胸水貯留を認めた稀な1例を経験した。症例は82歳男性,10年前に左前腕内シャント造設し,2年前より左上肢浮腫が出現した。左腕頭静脈狭窄を認めたが症状軽微なため経過観察とした。6カ月前より難治性の左側胸水貯留が出現した。シャント静脈高血圧を原因として疑い,狭窄部の拡張を行ったところ,胸水減少を認めた。しかし短期間で再狭窄を認め,左前腕内シャントの閉鎖を要した。

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