Journal of Computer Aided Chemistry
Online ISSN : 1345-8647
ソフトセンサーのためのデータベース管理指標の開発
金子 弘昌船津 公人
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2013 年 14 巻 p. 11-22

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抄録

産業プラントにおいては測定困難なプロセス変数をリアルタイムに推定する手法としてソフトセンサーが広く使用されている。触媒の劣化や原料組成の変化等によりプラントの運転状態は変化するため、ソフトセンサーモデルはそのプロセス特性の変化に追随しなければならない。そこで新しく測定された運転データを活用したモデルの再構築が行われている。しかしばらつきが小さいデータを用いてモデルが再構築された場合、そのモデルはプロセスの急激な変化に対応できない。モデルの予測性能はデータベースに依存するといえる。そこで本研究では、データベースを管理するための指標database monitoring index (DMI)およびDMIを用いたデータベース管理手法を提案する。DMIは2つのデータの類似度に基づく指標であり、目的変数の差の絶対値と説明変数の類似度との比で定義される。2つのデータが類似しているほどDMIの値は小さくなる。新しいデータが測定された際、そのデータとデータベース内の全データとのDMI値を計算し、それらの最小値が大きいデータのみデータベースに追加する。これによりデータベースのデータ数を抑えながらデータベースの情報量を大きくすることができる。本手法を用いてシミュレーションデータ解析を行った結果、DMIにより適切なデータベース管理が可能であり、ソフトセンサーモデルの予測性能が向上することを確認した。

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© 2013 日本化学会
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