Journal of Computer Aided Chemistry
Online ISSN : 1345-8647
Y字芳香族性における魔法数の研究
大前 貴之
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2018 年 19 巻 p. 19-25

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抄録

グアニジンの強い塩基性を説明するために導入されたY字芳香族性における典型化合物として、トリメチレンメタンの3個のメチレンをn個の炭素原子から成る鎖状共役系に置き換えた系を提案した。この化合物のπ電子共役系のエネルギースペクトルを、ヒュッケル近似の範囲内で一般的に求めた。共役系が閉殻を成すことを系のエネルギー的な安定化の必要条件として、Y字芳香族性が出現するための魔法数を求めた。いくつかの典型化合物の安定化エネルギーを鎖状共役系を参照系として求め、魔法数の有効性を検討した。ただし、各系のエネルギーはヒュッケル近似の範囲内で求めた。魔法数とエネルギー的安定化の傾向は完全には一致しなかったが、π電子系の数が魔法数と一致する時にエネルギー的な不安定化が減少する傾向が見られた。

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© 2018 日本化学会
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