2014 年 11 巻 2 号 p. 81-88
医療系大学生の補完代替医療(CAM)に関する男女間の認識の相違について実態を明らかにすることを目的とし,医学科,看護学・助産学,放射線科,検査科,栄養学,歯学科,口腔保健学,薬学の学部学生2120名を対象に,無記名の構成的質問紙票によるアンケート調査を行い,属性および17種類のCAMについて7項目を質問した.医療系大学生のCAMに対する認識は,性別によって差がみられることが明らかになった.女子学生は,男子学生に比べてCAMに対して肯定的で積極的な傾向が認められた.また,女子学生はCAMに「興味関心」や「受講希望」があっても,「有効性」や「推奨」とは連繋していなかったが,男子学生はこれらの項目が連繋しており,性別によるCAMに対する認識と態度の違いが示唆された.