日本補完代替医療学会誌
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原著
音楽療法の脳機能に関する研究 ―近赤外分光法を用いた音楽聴取時の脳活動の評価―
池内 眞弓森 祥子城生 弘美沓澤 智子
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2018 年 15 巻 2 号 p. 91-101

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抄録

本研究は,近赤外分光光度計を用い能動的音楽聴取と受動的音楽聴取および活性曲と鎮静曲聴取時の前頭葉のOxy-Hbの違いを評価した.健常女性(平均年齢22±4.1)22名を対象とした.鎮静曲聴取時,前頭葉のOxy-Hbは,多くのチャンネルで有意に低下し,活性曲聴取時はOxy-Hbは有意に増加した.また鎮静曲聴取後の唾液中コルチゾール,α―アミラーゼ,IgAは聴取前と比較し,有意に低下した.さらに能動的音楽聴取(音楽に合わせリズムを取り拍手をする)と受動的音楽聴取(音楽聴取のみ)時のOxy-Hbの違いを評価した.能動的音学聴取時は,受動的音楽聴取時と比較し,Oxy-Hbが有意に増加した.以上の結果より,鎮静曲聴取は,ストレスの低減およびリラックス効果を有する事が示唆された.また能動的音楽聴取は受動的音楽聴取時と比較し前頭葉の賦活化が認められた.音楽聴取のみよりも音楽に合わせリズムを取り身体を動かす事により脳機能の活性化や心理状態の改善などに繋がる事が示唆された.

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