抄録
超伝導機器の巻線がクエンチし、焼損してしまうような万が一の事故を防ぐには,クエンチに至る機構(常伝導領域の伝播現象など)を詳細に把握することが重要である。MgB2線材は臨界温度が39Kと高く、幅広い温度領域におけるコイル用巻線として期待できる。そこで、液体ヘリウム温度におけるMgB2線材の常伝導部の伝播現象について、液体ヘリウムの過渡的な冷却効果や伝導冷却を模擬した固体伝熱材中の熱拡散が及ぼす影響を実験と解析の両面から議論する。また、これまでに得られている高いレベルの超伝導特性を採用して、伝導冷却時の常伝導部の伝播現象を数値解析し、コイルの安全面からの課題等を検討する。