抄録
線形ブロック符号に対して最小距離探索を用いる復号法が提案されている.その復号法は,2つのステージから構成され,第1ステージでは限界距離復号と順序統計に基づく復号を行い.第2ステージでは,前ステージの復号語を入力とする逐次型最小距離探索復号を行う.この復号法は計算機模擬により最尤復号とほぼ同じ誤り制御特性を持つことが示されたが,第1ステージの中間復号結果を考慮しない第2ステージの実行となっている.そこで,限界距離復号をそれまでに得られた復号結果を踏まえながら実施し,その復号語が得られたら逐次型最小距離復号を行う軟判定復号法の提案を行い,計算機模擬により有効性を示す.