抄録
PVシステムが系統へ多数導入された場合, 擾乱によりPVシステムが系統から一斉に解列する可能性がある. その結果, 系統内の需給バランスが大きく崩れ, 大規模停電に繋がる懸念を有する. よってPVシステムには, Fault Ride Through (FRT)機能が求められるが, 受電端電圧は配電電圧に依存するため, FRT動作時に住宅内負荷へ悪影響を及ぼす恐れがある. そこで, 本論文では無瞬断スマートハウスにおけるFRT 機能を提案する. 系統故障発生後, スマートハウスは一定時間FRT 機能を実行し, 自立運転へ至る. FRT 動作中はインバータから系統へ受電端電圧一定制御のための最適な有効無効電力を注入し, 宅内負荷へ与える悪影響を低減させる. 配電線故障復旧後は再連系を達成する.