抄録
アセチレンは油入変圧器内部の異常検知において最も重要な油分解ガスとして利用されている。著者らは、これまでにカーボンナノチューブ(CNT)を電極間に集積させるCNTガスセンサ作製法(誘電泳動集積法)を開発し、二酸化窒素やアンモニア等の常温検出に成功している。さらに、誘電泳動集積法によりパラジウム等のナノ粒子をCNT表面に修飾させることができる。一方、ZnOを用いたガスセンサによるアセチレン検出が報告されている。そこで本研究では、CNTとZnOナノ粒子を複合させることによる効果を期待し、誘電泳動集積法によりZnOナノ粒子修飾CNTガスセンサを作製し、アセチレン及び二酸化窒素の検出を行ったので報告する。