抄録
レーザーなどのコヒーレント光源の代わりにLEDなどのインコヒーレント光源を用いて光複素振幅分布を計測することを目的として,インコヒーレントホログラフィックダイバーシティ干渉法(HDI : Holographic diversity interferometry)を新たに提案する.HDIは光複素振幅分布を高精度に計測できるアルゴリズムとして知られる位相シフト干渉法を高速かつ高精度に実現する目的で提案されている光学系である.インコヒーレント光を適用することで,システムが安価に構築できる上,スペックルノイズの問題等を解決することが可能となる.本研究では,インコヒーレントHDIの実現可能性を示す目的で,LEDによって照明された振幅物体からの反射光複素振幅分布を計測した結果を報告する.