大日本窯業協會雑誌
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珪酸石灰の研究 (第3報)
水和作用の顯微鏡的觀察
近藤 清治山内 俊吉
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1934 年 42 巻 499 号 p. 405-411

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抄録
1 第1報所載の純珪酸石灰即ち3CaO・SiO2 (合成温度1700℃及1800℃), 2CaO・SiO2 (同1700℃), 3CaO・2SiO2 (1450°及1475℃) 及CaO・SiO2 (1500℃) に1, 3, 6及9倍の水を加へたるプレパラートを作り, 3ヶ月に亙りて其水和過程を顯微鏡にて觀測せり。
2 3CaO・SiO2及2CaO・SiO2の水和は從來發表せられたるものよりも早く, 前者は4hr位にて水和し4-5hrにてCa(OH)2の柱状及六角板状の結晶を生じ40hr以後に珪酸の滴状ゲルを發生せり。 2CaO・SiO2は40hr頃より水和しゲルを生成したるも, Ca(OH)2の結晶を認めざりき。
3 水の代りに石灰水を用ふるも著しき差異を認めざりき。
4 水量少き程結晶核の生成早く結晶の數及ゲルの量多きを認めたり。
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© The Ceramic Society of Japan
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