1946 年 54 巻 624 号 p. 52-56
(1) 著者は珪藻土質斷熱煉瓦の主要原料の熱的諸性状を知るため本邦主要礦床から著者が現地採取した各原土に就て熱天秤及び熱分析測定を行つた。
(2) 熱天秤及び熱分析法は原土の品質判定に化學分析結果と共に最も有力な手懸りとなり得る事. 夾雜不純物の種類及び含有量に依つて夫々特異の曲線を示す事を確認した。特に灰緑色原土に見る硫黄め燃燒に基く440℃附近の極めて顯著な發熱反應は珪藻土礦床中に於ける硫酸分の生成機構, 即ち第3報に指摘した著者の所説を完全に裏書するものである。