窯業協會誌
Online ISSN : 1884-2127
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セメントに添加される石膏の適正な形態と量
近藤 連一山内 俊吉
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63 巻 (1955) 705 号 p. 42-46

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抄録

セメントの工業的粉砕で, 一般に石膏は脱水して半水石膏に変り, 使用時に偽凝結性を示したり, 水セメント比を高くしなければならなくなったり, 亀裂を生じたりする傾向がある. また一方SO3含有量の適当なところで強度, 収縮, 化学抵抗性等硬化したセメントモルタルの諸性質は向上される. したがって, この研究は石膏の添加量は凝結始発時間を適当に遅延させるに必要な最少限度にとどめ, 同時に高温〓焼石膏あるいは天然または副産の硬石膏のような不溶性無水石膏を最適SO3量に達するまで併用することを試みた. 結果の大要を次に示す.
1) 某社の普通ポルトランドセメントは, SO3含有量を標準にしたがって1.1-1.5%にとっていたが, 最適量は石膏の形態にかかわらず2-3%附近にあることを抽出液相SO3濃度試験と強度試験から推定した.
2) ある市販早強ポルトランドセメントはSO3含有量が不足であり, 不溶性無水石膏をさらに加えて性能を改善し得ることを例示した.
3) 高炉セメントの場合にも, ポルトランドセメントと同様に抽出試験で最適SO3添加量を求め得る可能性を認めた.
この研究に当り, 御援助を頂いた秩父セメントKKの方々に厚く謝意を表する.

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© The Ceramic Society of Japan
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