窯業協會誌
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マグネシアの焼結に対するカルシウム化合物添加の影響
浜野 健也室山 健治中川 善兵衛斎藤 勝一
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87 巻 (1979) 1009 号 p. 474-482

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抄録

水酸化マグネシウムを出発原料としたマグネシアの焼結に対して, 7種類のカルシウム化合物を添加剤として選び, 同じ陽イオンの化合物種の添加効果を比較検討した.
水酸化物, 炭酸塩, シュウ酸塩はその分解によってほとんど影響を与えない. 硝酸塩は仮焼中に融液を生成してペリクレースの結晶度を高め, 仮焼物の成形性を良くして焼結を速める. 塩化物と硫酸塩は仮焼中及び焼成初期に融液を生成し, ペリクレースの結晶成長を促進して1次粒子を大きくし, マグネシアの焼結を遅らす. しかしいずれも焼結後期段階では第2相として存在するライムがペリクレースの粒子成長を抑え, 粒内への気孔のとり込みを防いでマグネシアのち密化を促進する. フッ化物はその分解に伴って焼成初期に著しくマグネシアの焼結を促進する.
このように焼成後は同じカルシアとなるカルシウム化合物もその種類によってマグネシアの焼結に著しく異なった影響を及ぼすが, いずれも焼結促進の効果のあることが分った.
ち密化の促進には生成するCaOを細かく均一に分散させることと, その最適添加量はCaOのペリクレースヘの固溶限界よりも少し多い量であり, 本実験の1500°, 1600℃焼成では2wt%であった.

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© The Ceramic Society of Japan
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