近年では生態系や自然環境に配慮して,のり面保護工に植生工が優先的に採用されるようになってきた.植生工のうち,植生シート工は植物が生育するまでの間,のり面を降雨から保護し,植生に適した土壌環境を保持することが可能である.そこで本研究では,植生シートが有する侵食抑制効果について明らかにすることを目的として,植生シートが敷設された土供試体を用いた侵食抵抗試験方法について検討した.ここでは市販の噴霧器を応用して侵食抵抗試験装置を作製している.また,試験結果の解釈にはX線CTスキャンを活用しており,試験後にX線CTスキャンを実施して得られた画像から侵食深を求めるとともに,供試体がどのように侵食されていくのか非破壊で観察した.