2019 年 34 巻 p. 115-122
補強材としてジオグリッドを用いた補強土壁では,補強材周辺の土が凍結するとジオグリッドには局所的な伸びが生じることが明らかとなっている.また,緑化と凍上対策の両立を目的に開発したジオセルとジオグリッドを連結した補強土壁では,壁面材であるジオセルの数を変えることで,最大凍結深さが補強材がある領域まで達しないようにすることが可能である.そこで本研究では,二次元熱伝導解析によって最大凍結深さを推定するのに必要な外気温と表面温度との違い等について検討した上で,これを用いて補強土壁を構築する地域の凍結指数に応じた最大凍結深さが補強材にまで達しないための壁面材厚(ジオセルの数)について検討した.