2020 年 35 巻 p. 53-58
アスファルト舗装は,供用年数にともなってひび割れ,わだち掘れ,平坦性のサービス機能が低下する.特に,ひび割れからの雨水浸入よる路盤の支持力の低下は,舗装寿命に大きな影響を与えるとされている.一方,アスファルト舗装は,長期にわたる機能維持と管理費の抑制が求められている.そこで本研究では,路盤内にジオテキスタイルを敷設し,アスファルト舗装の支持力の向上を図るとともに,ひび割れによる雨水浸透対策の検討を行った.本報告では,小型土槽を用いた載荷試験を行い,ジオテキスタイルを敷設した地盤の支持力・変形特性に及ぼす雨水浸透の影響について検討行った.その結果,雨水浸透を伴う路盤の支持力低下は,ジオテキスタイルの敷設により抑えられ,舗装の耐久性に効果的に働くことが明らかになった.