ジオシンセティックスシンポジウム発表論文集
Online ISSN : 1884-3719
Print ISSN : 1344-3496
ジオシンセティックス-土との原位置摩擦特性評価試験
今泉 繁良野本 哲也坪井 正行横山 幸満
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1996 年 11 巻 p. 17-25

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抄録

近年、ジオメンブレンやジオテキスタイルは廃棄物処理場の遮水工材料として、広く用いられている。ジオシンセティックスと土との摩擦特性は、固定や法面の設計をするのに重要な要因である。この論文では、原位置での摩擦特性を評価し得る簡易な試験装置を開発した。この試験装置を用いて、ローム地盤と排水用砂の上で、土の含水比を通常状態と湿潤状態とに変えて試験を行った。用いたジオシンセティックスは、HDPE,EPDM,PVCなど6種類のジオメンブレンと長繊維と短繊維の2種類のジオテキスタイルである。結果として、浸水状態の摩擦係数は通常状態に比べて、ローム地盤で70-80%、砂地盤で90%となることがわかった。また、原位置で評価された表面滑らかなジオメンブレンと短繊維ジオテキスタイルとの摩擦係数は、実験室内で実施した直接せん断試験の直応力せん断抵抗力関係とよい一致を示した。

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© 国際ジオシンセティックス学会日本支部
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