抄録
近年、多自然型河づくり、河川法の改正等により、自然生態系の保全を考慮した多自然型河川護岸工法が注目されている。本研究では補強土工法の新しい適用例として、「補強土河川護岸工法」を提案し、その設計・施工法の確立を目的とする。平成12年に実河川において、試験堤防(通水実験1号)を構築し、補強土河川護岸の部分的破壊現象およびその形態を確認した。また、同年9月に発生した東海豪雨により、補強土護岸天端部の侵食、盛土壁面部の吸出しを受けたが、補強土全体の破壊は見られず、補強土河川護岸が構造物として耐久性と護岸性能を有することが確認された。
さらに、通水実験1号で確認された破壊形態をより詳細に把握するために、実大規模の破壊実験を行った。また、現在、通水実験1号および破壊実験の結果をもとに、実河川に通水実験2号を再構築し、長期挙動観測を実施している。