高分子材料で製造されたジオメンブレンは、軽量で劣化しにくい等の特徴を有するため、最終処分場や農業用池等様々な土木構造物の遮水工に用いられているが、その耐久性の評価は、促進耐候試験や熱劣化試験等の促進試験によるものが主体であり、実暴露実験に基づく評価は膨大な時間を要すこともあり、系統的に実施された例は少ない。今回、ジオメンブレンの化学的な耐久性に関する基礎データを得ることを目的として、熱可塑エラストマーシートを中心に各種ジオメンブレンについて、国内5ヶ所で約10年間にわたる長期実暴露実験を行った。そして基礎的力学特性(強度、伸び等)と表面状態の変化を追跡調査した。また、一部のジオメンブレンについては、接合部分の強度変化や、厚み、歪負荷の影響についても追跡した。その結果、今回の実暴露実験ではジオメンブレンに極端な性能低下は観察されず、さらに十分な残存性能があることが確認された。