脳神経外科ジャーナル
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脳神経減圧術を真に有効とするために
近藤 明悳田辺 英紀
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2003 年 12 巻 12 号 p. 792-797

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抄録

脳神経減圧術を真に有効なものとするために,長期追跡調査結果(5〜20年)を基に,不完全治癒,再発,合併症防止のための工夫,やるべきこと,やってはいけないことを中心に述べた.強調した点は,1)正確な診断,2)適切な圧迫血管のreposition (多量のorosthesisの挿入,血管と神経の間への挿入を避ける,血管の硬膜への付着), 3)三叉神経軸をまっすぐにする,4)合併症の予防,特にa)聴神経機能の温存(「etractionは神経軸と直角に,間欠的に行う.術中ABRのモニターで第5波潜時の1.0 msec 延長,振幅の60%減少がcritical limit と認識する),b)髄液鼻漏の予防(Surgicelで包んだ骨蝋,眼軟膏でmastoid air cellのoackina)である.

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© 2003 日本脳神経外科コングレス
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