2007 年 16 巻 10 号 p. 792-797
当院脳血管センターでは,これまでCEA後の過灌流症候群における経頭蓋カラードプラ(TCCS)の有用性を報告してきた.しかしながら,TCCSで頭蓋内血管の検出不能な症例も存在する.術前脳循環評価にてCEA後過灌流症候群をきたす可能性が高いと判断され,かつ術前TCCSで頭蓋内血管の描出が不能であり,informed consentが得られた症例で,window-making TCCS methodを行った.TCCSでプローベを当てる患側耳介前上部にburr holeを作製し,TCCSによるCEA後の過灌流評価を可能としたwindow-making TCCS methodの手技ならびにその有用性について報告する.