脳神経外科ジャーナル
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短期間に著明な石灰化を示したアスペルギルス性脳膿瘍の1治験例
深谷 親前田 剛山本 隆充片山 容一坪川 孝志
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1993 年 2 巻 1 号 p. 39-45

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抄録

白血病治療中に発生し,短期間に著明な石灰化を示したアスペルギルス性脳膿瘍の1治験例を報告する.深在性真菌であるAspergillus の中枢神経系への感染は比較的稀なこととされているが,Aspergillusが脳に到達した場合には髄膜脳炎,動脈瘤形成,膿瘍,梗塞など多彩な病像を呈しうる.しかし,本症例のように著しい石灰化を伴った肉芽腫1生被嘆を有する膿瘍を形成することは非常に稀で,われわれが渉猟したかぎり本邦では報告をみない.症例の概要に若干の文献的考察を加え報告した.

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© 1993 日本脳神経外科コングレス
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