1993 年 2 巻 1 号 p. 74-76
治療のために内頸動脈閉塞や遮断を行う際に,脳の虚血に対する予備カを調べる目的で,近年balloon Matas testを行う機会が多くなった.しかし,stump pressure測定も併せて施行しようとすると,内頸動脈起始部狭窄例では安全性が問題となる.そこでわれわれは,double balloon catheterを用いて,外頸動脈と総頸動脈同時閉塞時の頸動脈分岐部圧を測定することで,内頸動脈stump pressureに代用できないかと考えた.その結果,抵侵襲かつ簡便な操作で満足のいく結果が得られたので報告する.