脳神経外科ジャーナル
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心停止後に臓器移植を施行した1例
頼經 英倫那杉江 亮小畑 仁司
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2011 年 20 巻 11 号 p. 828-831

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抄録

心停止後に臓器移植を施行した頭部外傷の1例を報告する.来院時Glasgow Coma Scale 3,両側瞳孔は散大し,急性硬膜下血腫を認めた.ドナーカードの提示があり,脳死には陥らず,心停止後に腎臓と角膜を摘出した.心停止下臓器提供は脳死下とは異なり,スタッフは心停止まで院内待機を要し,死亡確認直後より胸骨圧迫を開始し臓器摘出に移るという特殊な環境下となるため,脳死判定とは異なる家族への配慮と院内体制が必要である.2010年7月の改正臓器移植法施行により今後,臓器提供意思表示に遭遇する機会は多くなると思われる.心停止後臓器提供に関しても,医療関係者の移植医療へのさらなる理解と対応が必要と考えられた.

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© 2011 日本脳神経外科コングレス
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