2013 年 22 巻 10 号 p. 792-797
目的 : ロボットスーツHALを用いた急性期リハビリテーションにおける麻痺側生体電位の検出について検討した.
症例 : 症例は56歳女性, 破裂脳動脈瘤に対する開頭術後に脳梗塞を合併したためHALを使用した.
結果 : 術後2日目, 患側生体電位は座位時検出されず, 立位時わずかに検出された. 術後9日目まで患側の股関節の屈筋, 伸筋すべてに生体電位が出現し, 術後19日目以降膝伸筋のみに検出されるようになった.
考察 : HALを用いた急性期リハビリテーションは, 立位により生じる反射を利用し筋収縮を促し, 本来の運動パターンへと学習させていくことで, 促通的に歩行可能となっていくことが示唆された.