原著
小児もやもや病血行再建術後のperiventricular anastomosis
2020 年 29 巻 6 号 p. 442-447
詳細
2020 年 29 巻 6 号 p. 442-447
小児もやもや病患者における血行再建術前後のperiventricular anastomosis (PVA) の変化を検討した. 中大脳動脈領域の血行再建術を行った1～15歳の60症例で, 術前後のPVAを比較した. 術後PVA scoreは後大脳動脈 (PCA) 病変合併症例で高く (p＜0.01), 特にthalamic anastomosisが残存した (p＜0.01). またPCA病変に対し同領域の血行再建術を行った5症例で, 術後にさらなるPVAの減少を認めた. 小児もやもや病PCA病変合併症例では, 中大脳動脈領域の血行再建術後もPVAが残存する傾向にあり, PCA領域の血行再建術がその減少に寄与し得る.
