脳神経外科ジャーナル
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腰椎椎間板ヘルニア(<特集>脊椎・脊髄の外科治療[2])
小山 素磨藤沢 弘範
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1995 年 4 巻 2 号 p. 104-110

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抄録

腰痛や下肢の痛み,しびれを訴える疾患のなかで,腰椎椎間板ヘルニアはその代表的疾患である.しかし,一方で同様の症候を示す腰椎椎間板ヘルニア類似の疾患が多く存在する.MRIの登場により容易に椎間板ヘルニアの診断が可能となった反面,それによりoversurgery,真の病変が見逃されてしまうなど弊害が生じているのが現状である.そこで本稿では腰椎椎間板ヘルニアの臨床,特にその診断と外科的治療のpitfallsについて論述した.診断には神経学的検査,種々の画像診断を的確に行い,総合的に判断すべきである.手術の絶対適応は排尿障害を伴った急性馬尾症候群であり,治療には手術顕微鏡を使用したdisectomyを行う.

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© 1995 日本脳神経外科コングレス
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